〈福島子ども・こらっせ神奈川〉は福島県楢葉町の小中学生を対象とした「リフレッシュ・プログラム」を2012~毎年開催しています。

プログラムに参加する子どもたちと学生ボランティアとの研修・交流の企画も行い、自ら学び合う大切な機会となっています。また、福島の原発事故によって被曝した子どもたちの「移動教室」制度化に向けて政策提言を行っています。

事務局長の遠野はるひさんにお話をうかがいました。

・市民社会チャレンジ基金助成後の活動についてお聞かせください。

大学生9人の参加で、楢葉町の子どもたちを交えて避難先である福島県いわき市内で研修・交流の企画を実施しました。その結果、今回のリフレッシュ・プログラムに参加する大学生の意識がたいへん高まっていると感じます。

大学生たちが、楢葉町や福島のこと、仮設住宅、太鼓など伝統芸能、震災死などを自らテーマに選び、研修・交流企画の事前学習を行いました。報告会も開催し、また研修・交流にも参加し、各自が状況を把握しながら今回のリフレッシュ・プログラムに臨んだということはたいへん意義が大きかったと思います。

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・みなさんの活動が、地域社会にどのような変化をもたらしましたか。

多くの楢葉町民の避難先であるいわき市に何回も足を運ぶことで、楢葉町との関係性が密になり、信頼関係を築くことができました。福島の子どもたちの様子を直接見聞きし、移動教室の必要性を実感することからその法制化に向けて、2013年9月に文科大臣に要請文を提出し、こらっせの活動も紹介してきました。

今年度は移動教室のための3億6000万円の予算が県外で実施する場合も対象となりました。しかし、そのためには現地のPTAや子ども会をはじめとした社会教育団体というようなパートナーとなりえる団体からの申請が必要でした。楢葉町での現状を考えると、予算獲得は事実上不可能でした。

結局、今年度も自前予算で実施することになりましたが、いわき市に何回も通い、話し合いも重ねることを通じて、こらっせの活動に対する信頼を高めることができたと感じています。

また今回、昨年に続き山北町でもリフレッシュ・プログラムを実施し、山北町からバスの送迎などのサポートもあり、昨年以上に楢葉町との交流が進みました。

・今後取り組みたいこと、または、今取り組んでいることをおしえてください。

顔の見える関係性をつくっていくために、年に何回かの交流が必要だと考えます。

今後、子どもたちも町に帰還することになったとき、本も汚染されているのですべて処分することになるでしょう。現在の仮設ではスペースがないので蔵書も少ないと思われます。そこで、市民に本の寄付を呼びかけ、学校図書の整備などできたらいいなと考えています。

中学生になると部活動が盛んでリフレッシュ・プログラムへの参加が少なく、また小学生世代の参加人数も減っており、転換期かもしれません。 しかし、これまでの継続をつなげ今後も子どもたちの伴走をしていきたいです。参加した経験のある子どもが、次にはボランティアとして参加したいという声があがったり、大学生ボランティアが主体的にプログラム運営に関わるようになるなど、それぞれの立場での成長がみられ、大変うれしく思っています。これからの活動の担い手として彼らの活躍におおいに期待したいと思います。

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・未来に向けて市民社会へのメッセージをお願いします。

若い世代、大学生、子ども、行政、市民運動家、教職員組合員などいろいろなセクターのメンバーが関わることによるヒューマンリソースの広がりを実感しています。小さな事案であっても、こらっせの活動をきっかけに未来に向けて、多様なメンバーや団体とネットワークの可能性がみえてきました。

また、賛同人が2年目3年目となっても増えていることに驚くとともに、継続してきたことでこの活動が市民権を得てきたと感じています。

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・市民社会チャレンジ基金に対してひとことどうぞ。

大学生らは、いわき市での研修・交流の企画で多くを学んできました。本当に必要な情報は自ら知ろうとしないと得られません。チャレンジ基金の助成によって、大学生が参加する研修・交流を企画したこと、さらに彼らが、放射能のこと、原発のこと、仮設での生活の様子など、問題に気付いて自ら学ぶという大切な機会を得ることができたのは、大きな成果です。

◆福島子ども・こらっせ神奈川の団体情報は以下の通り

かながわNPO情報サイト

http://kanagawa.genki365.net/gnkk18/pub/group_view.php?gid=G0002558

◆2013年8月のリフレッシュ・プログラムの様子

http://www.kanaloco.jp/article/61083/cms_id/60874