〈共同の家プアン〉は女性と子どものためのステップハウスです。http://www17.ocn.ne.jp/~phuan/

ステップハウスとは、様々な理由で緊急一時保護所などを利用した後に、もう少し心身を休め、新しい生活を始める前の準備期間を過ごすための場所を提供する施設です。

共同生活をしながら、心身の回復にあわせて、女性たちの精神的、経済的自立を支えていきます。

代表の郡司真弓さんにお話をうかがいました。

・市民社会チャレンジ基金助成後の活動についてお聞かせください。

6期、10期、17期に助成を受けた。最初の助成は2003年の事業の立ち上げ支援、2回目は母子の子育て環境を確保するための外国語図書の整備、3回目はこれまでに入所した実績をデータ化・分析し、DV被害の連鎖の課題を整理し、福祉政策への提言をまとめるためのものでした。

特に最初の助成によって、県内初のDV被害者女性の自立のための中長期的なステップハウスとしてスタートすることができました。

その後の活動で見えてきた子育ての環境整備の必要性やDV被害の連鎖といった課題を抽出し、政策提案することを通じて社会に対して活動の認知度を高めてきました。

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・みなさんの活動が、地域社会にどのような変化をもたらしましたか。

DV被害者のためのシェルターは、DV防止法によって2週間の滞在が認められていますが、自立支援のためのステップハウスは法的な位置づけがありません。

私たちには実績がありませんでした。しかし、シェルターでの2週間の生活で自立することはほぼ困難であり、その後の自立のためのサポートへのニーズを捉え、思い切って事業を立ち上げました。

8年間、ステップハウスの役割に特化した活動に取り組み、政策提言していくなかで必要性と実績が認められてきました。現在は、横浜市から人件費の一部も助成されるようになりました。

・今後取り組みたいこと、または、今取り組んでいることをおしえてください。

現在の入所者のほとんどは、日本人女性です。シェルター退所後は、自立に不安を抱える女性たちばかりです。入所者には自立に向けたケアーを丁寧に行っていますが、プアンを退所してからも周辺にアパートを借りている人も多いため、継続して見守りをしています。

こういった事例から、シェルターやステップハウスの退所者に対して、ケースワーカーが対応できるような仕組みが必要だと考えます。特に外国籍の女性や子どもについては市民生活を送る上で細かなサポートが必要です。

プアン ニュースレター

プアン ニュースレター

・未来に向けて市民社会へのメッセージをお願いします。

子どもたちを地域で育てあう仕組みをつくり、地域コミュニティの再生をめざしていきたいです。

フィリピンを訪問した際、経済的に貧しくても、近所の人と支え合い、安心して暮らしていかれるコミュニティが存在していると感じました。子どもたちはだれもが笑顔です。

DV被害者の子どもたちもまた心に傷を負い、社会的に対応が困難となる事例も多く、貧困の連鎖の要因にもなっています。私たちの社会でも困難な関係性を抱える親子が地域にいるならば、気軽にサポートできる関係性をつくることが求められています。

・市民社会チャレンジ基金に対してひとことどうぞ。

制度化されてないが市民にとって必要である事業、特に福祉の分野の市民の活動についての支援を期待しています。活動の実践と政策提言という両輪で市民社会を強くしていきましょう。