私たちは2002年、野宿者支援から出発しましたが、現在では住まいを失い困窮状態にある方々全般を支援しています。湘南地域で男性用の寮2つ(定員36名・15名)とシェルター(12世帯)、ステップホーム(11室)を運営しています。

野宿者以外の入所相談が増えたのは2008年頃でした。なかでもアパート1室1世帯利用の「きずなシェルター」では、家族連れ、女性、未成年者、高齢者、障害者、DVや虐待の被害者などを、できる限り受け入れてきました。

こうした方々のための施設は、整備が進んでいます。しかし施設には「利用要件」があり、それを満たせず入所できない人が必ず出てきます。放っておけない、というわけで、私たちは「野宿者支援」から「ユニバーサル型支援」にシフトしていきました。

まず受け入れて、心身を休めていただく。問題を減らすための「次の一手」を一緒に考え、役所はじめ外部の支援やサービスにつなぐ。抱える事情は多様でも、問題が減っていけばみんな、新たな一歩を踏み出せるようになります。

困窮はいつも、制度の想定よりずっと複雑で多様です。きちんとした制度や施設と、柔軟な―ちょっとユルくて人間くさい―NPOとの双方があって初めて、バランスが成り立つのかもしれません。NPO特有の柔軟さがもつ可能性を探りながら、「困窮しても何とかなる社会」の実現に貢献したいと願っています。